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日本株32年ぶりの高値で昨年の大納会を迎えた~金融緩和縮小の先にあるものは?

日本株 金融緩和縮小の先にあるものは?

始めに

まず、この記事ではブログ収益で株式運用をしようかなと考えている方向けの記事です。

とにかく内容が濃く、1万字を超えています。投資好きの方は読んでみる価値があります。

コロナの影響で業績が非常に厳しい企業も多くある中、DXなどに対応している企業は過去最高益を出しています。

日本全体で見ると2020年の決算内容からV字回復しているといえ、今後さらなる業績の進捗が期待できる状態です。

現在、世界的に金融緩和を行っている状況でありいつ金融緩和を縮小するかが大きなテーマになっています。

まずは、アメリカが金融緩和の縮小を行うのではないかと言われていますが、日本もいずれ出口を見つけなければなりません。

そこで今回は32年ぶりの高値をで2021年を締めくくった日本株が今後どのような動きをするのかについて説明します。

わかりやすく説明をしますのでぜひ参考にしてください。

過去の日経平均株価を振り返る

まずは過去の日経平均株価の動きを振り返りましょう。

バブル崩壊

日経平均株価はバブル経済のピークであった1989年12月末に38,915円の市場高値を付けました。

実はこの時、日経平均株価の適正水準は、PERで見ると10,000円程度だったのです。

つまり株価は実力の4倍にも背伸びしていた状況だったといえます。まさにバブルだったといえるでしょう。

バブルが弾けると株価が急落したのも当然です。1990年に入ると、1月は1727円の下落、2月は2597円、3月は4612円と下落幅を広げながら大きく値下がりを続けました。

バブル崩壊から2年余りで日経平均株価は半値の20,000円割の水準まで沈みました。

この時期に株や投資信託を保有していた人は散々な思いをさせられたことでしょう。

悪夢は再びやってくる

しかし悪夢はまだ終わっていませんでした。

1990年代半ば、日経平均株価の適正水準は右上がりになっています。

これはEPSが増加したこと、つまり企業業績が改善したことを表しているのです。

にもかかわらず、株価は乱高下を繰り返すだけで一向に値上がりしませんでした。

2000年頃はもっとひどく、企業の稼ぐ力は増えたのに株価は大きく値下がりしました。

ちょうどITバブルの崩壊と重なったことも不安でしたが、共通しているのは、バブルのピーク時から20,000円ほど値下がりしたとはいえ、まだ株価が身の丈をだいぶ超えていたことです。

株価は上下に動くのは当然

だからで日経平均株価の実力が上がったのに株価が値下がりしたのは当然ともいえます。

現在は、日経平均株価は適正水準とほぼぴったりになり、全く背伸びしている状況ではありません。

アベノミクス終焉を予想する向きもあった

アベノミクスから5年後の2017年11月、日経平均株価はバブル崩壊後の戻り高値である1996年6月26日の2万2666円を、実に21年ぶりに超えました。

このことは大きなニュースとして取り上げられましたが、当時の新聞や経済の記事では、「そろそろ危ないかもしれない」というニュアンスのものが少なからず見受けられました。

これまでの日本株市場を見てきた人にすれば、21年ぶりの水準を回復となると、「そろそろ天井かな。今のうちに売っておいたほうが正解かも」と考えたくなるのも無理はありません。

実際には上昇を続ける日本株

しかし、このときの日経平均株価は今と同じように適正水準だったのです。

一方、1996年は日経平均株価の実力が10,000円あるかどうかという状況でしたから、当時の22,000円台は明らかに割高でした。

このように同じ日経平均株価の株価でも、状況によって適正か適正ではないかを判断することができるのです。

実際、日経平均株価はその後も順調に推移していて2ヶ月半後の2018年1月には24,000円台を1時回復しました。その後は米国株急落の影響や米中貿易戦争、シリア情勢等への警戒感から一旦値下がりしましたが、9月には再び24,000円台を回復しています。

そして2020年12月には約30年ぶりの高値をつけるまで回復したのです。

そして22月16日に3万467円まで7000円近く上昇しました。

その後は一進一退の状況が続いていましたが徐々に下落傾向になり、8月20日は年初来安値の2万7055円を一時割り込みました。

コロナ禍のさなかオリンピック開催へ

コロナ禍の中、五輪に多くの政治資源を投入し、内需に犠牲を強いる政治を世界の投資家は敬遠したのが大きな要因です。4~6月期は米国の実質個人消費がコロナ前の19年4~6月期を4%あまり上回りましたが、日本は5%以上下回りました。

8月の終盤にかけて日経平均株価は盛り返したましが、8月31日の終値は2万8089円54銭に過ぎませんでした。3万円を超えたことを考えると苦しい状況だといわざるを得ないでしょう。

下期の国内株式相場は自民党総裁や衆議院選挙など国内政治に左右される展開が予想されます。1979年の大平正芳政権で実施した総選挙から2017年までの14回の総選挙を分析してみると「投票日前、投票日から半年後のTOPIXの勝率はいずれも高い」のです。

直近の日経平均株価の動き

2021年9月の日経平均は、前月末比4.9%高と、月間としては2020年11月以来の高い伸びを示しました。

とりわけ月前半は、バブル崩壊以降での最長記録となる「十二陽連(12 日連続陽線)を形成するなど、8月20日に付けた年初来安値から9月14日の年初来高値まで、1ヵ月も経たずに3,600円強上昇し、約31年ぶりの高値を更新しました。

コロナを横目に相場は堅調を維持か

新型コロナワクチンの2回接種率が5割を超え、経済正常化期待が高まったことに加え、閉塞感のあった日本政治が次期政権で再始動するとの期待が相場を押し上げた格好です。

月後半は、短期的な過熱感の高まりに加え、 中国の不動産大手の債務問題、更には米長期金利の急上昇を受けた警戒感からスピード調整を余儀なくされました。

とは言え、月間騰落率は米S&P500(4.8%安)、 独DAX(3.6%安)など、概して弱合んだ欧米主要株式市場と比して独歩高の様相となりました。

振り返ると、今春以降8月まで、日本株は欧米株に対してアンダーパフォームを続けてきました。ワクチン接種の出遅れ、それに伴う経済活動正常化への方針転換の遅れ、結果としての経済成長力の見劣り、が日本株を相対的に敬遠させた要因でしょう。

2021年9月ごろから復調を再開

しかし、9月に入り、これらの要素が一気に解消されつつあります。今後の日本経済の回復力の加速を期待して、世界の投資資金が出遅れ感のあった日本株市場に向かい始めたと言えるでしよう。

実際、東証売買代金の約7 割のシェアを占める海外投資家は、8月に日本株(現物・先物合計)を4 ヵ月ぶりに買い越し、9月も第4週までで約1.7兆円を買い越しました。 

とは言え、20年年初以降で見ると、 依然として約6.3 兆円もの売り越しです。 

海外勢の買い余力は大きく残っていると言え、年末から年明けに向けた日本株市場を後押しするでしょう。

9月の株価上昇でTOPIXの予想PERは15倍前後まで上昇しました。とは言え、日米のPER格差は依然として過去5年平均を上回った水準に開いたままです。

岸田政権に期待が持てる年末から年明けへ

9月29 日に自民党新総裁に選出された岸田氏は新たに数十兆円規模の経済対策の実施を公言しており、今後の日本の政権政策への期待感などに鑑みれば、更なるPERの上昇が許容されるでしょう。

今後、PER 格差が見直され、TOPIX の PER が17倍まで上昇したとすると、 日経平均換算で34,000 円程度、更に、経済活動正常化や経済対策の効果などでEPSが現状より10%増加した場合には、37,000円台も射程に入ると試算されます。

今後の日本株の動向は?

年初来の上昇率をみると、海外株に対する日本株の出遅れ修正は一巡したようにも見えますが、ここから日本株がアウトパフォームしていくとの期待も高まりつつあります。

日本株への投資家の評価は急速に改善している

バンク・オブ・アメリカによる9月の機関投資家調査(3~9日実施)では、日本株を「オーバーウエートにしている」との回答比率から「アンダーウエートにしている」を引いた比率はマイナス1%となりました。

前月はマイナス12%と20年8月以来の低水準をつけていました。

こうしたなか、日経平均株価は8月31日から9月15日まで33年7ヵ月ぶりとなる12日連続の「陽線」を描き、10%上昇しました。

陽線は、高く始まってさらに上昇して引けましたが、下げて始まっても下げ幅が縮小するなど買い意欲が強かったことを示します。

専門家の見方

大手証券のチーフストラテジストは「ほとんど押し目のない上昇で、まだ買い切れていない投資家も多そう。売り方の買い戻しも相当あることがうかがえる値動き」との見方を示します。

世界的に見て日本株は出遅れ

日米株の年初来パフォーマンスを比較すると、米S&P500種株価指数のブラス19%(15日終値時点)に対し、東証株価指数(TOPIX)は前場まででプラス16%。

日本株の出遅れ修正はそろそろ一段落、との見方もできそうですが、中期的には一段高を期待する声が優勢です。

コロナの動向がカギか

先ほどのストラテジストは株高継続のカギは「個人消費の減速が懸念される米国と、 ワクチン接種率の上昇による消費回復が期待される日本との対比」と指摘。

出遅れていた日本経済が次第に息を吹き返すなか「日本株が相対的に買われる展開が続き、日経平均は年内3万2000円もありうる」 との見方を示します。

経済活動再開の機運が高まるにつれ、JAL(9201)などの旅行関連や外食・イベント関連などの内需株を中心に買われ、相場の底上げに貢献しそうです。

新政権誕生による経済の見通し

2つ目のカギは、新政権の経済対策です。 2005年の郵政解散の際には経済・企業の構造改革への期待から、選挙日翌日からの3カ月間で日経平均は2割超上げました。

この間の米ダウエ業株30種平均はほぼ横ばいでした。2012年の安倍政権誕生の際は、 日経平均株価は同2割超上昇(ダウは約1割上昇)と、日本株は米国株を大幅にアウトパフォームしていました。

下げそうで下げない米国株の動向は気がかりとはいえ、国内の政治イベントを手掛かりに日本株が一段高となり、米国株をアウトパフォームする展開に期待する声も出始めています。

しかし、ずっと株価は右肩上がりに上昇する事はあり得ません。

次の章では、過去に日経平均株価が1000円以上下落したケースについて振り返ります。

日経平均株価が1000円以上急落したケースとは

2月26日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落し、前日比1202円 (4%)安の2万8966 円と、2がつ5日以来3週間ぶりに2万8000円台で終えました。

25日の米債券市場で米長期金利が一時1,61%と昨年2月以来の水準まで上昇するなか、 ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は 3.5%安と急落しました。

これを受けて日本株もグロース株を中心に大幅に下落、日経平均は歴代10位の下げ幅を記録しました。

1000円超下落したのは、経済政策「アベノミクス」を進めた第2次安倍晋三政権発足以降、7回目。過去に大幅安となった局面と出来事をまとめてみました。

2013年5月23日1143円(7.3%) 安 テーパータントラム

バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)元議長が金融緩和の縮小を示唆したことをきっかけに、米長期金利が上昇し新興国の株や通貨が下落、日本株も大幅安となりました。

2016年6月24日1286円(7.9%) 安  ブレグジット

英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票での離脱決定が伝わり、世界経済の先行き不透明感から大幅な株安を招きました。円相場が対ポンドや対ドルで急伸したことも重荷となった恰好です。

2018年2月6日1071円 (4.7%) 安 VIXショック

米長期金利の上昇にともない株価が軟調に推移するなか、米株の変動性指数(VIX)が上昇。VIX売りのポジションを持つ投資家の買い戻しを巻き込んでVIXが急勝したことで株価も急落しました。

2018年12月25 日1010円 (5.0%)安 クリスマスショック

同年10月以降、米中貿易摩擦による世界経済の先行き不透明感や米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めへの警成感などから株安傾向が続いていました。

24日にはトランプ米大統領の政権運営をめぐる不透明感から米株式相場が急落。 25日の東京株式市場でも株売りの流れは止まらず、 日経平均は節目の2万円を割り込んで引けました。

2020年3月9日1050円(5.1%)安、2020円3月13日 1128円(6.1%)安「コロナショック」

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で景気や企業業績の減速懸念が深まるなか、原油安と円高の急速な進行もあって大幅な株安となりました。日経平均は9日に2万円を下回って引けた後、19日の1万6552 円まで下落傾向が続きました。

日本株の悪いシナリオ

東京市場で株安と円安、債券安(金利上昇)のトリプル安、いわゆる「日本売り」が進んでいます。

米中を中心に景気停滞とインフレが併存するスタグフレーションへの懸念が強まるなか、市場は日本の構造問題をあぶり出します。スタグフレーションに対する政策資源の相対的な乏しさです。

日本ではインフレは無縁と思われがちですが、原材料価格を敏敗感に反映する企業物価は急上昇。投機マネーに日本の弱点を急襲される日が現実味を帯びます。

脱炭素などの供共給制約でスタグフレーションに陥った場合、 政策当局がどう対応できるのかは目下、投資家の最大の関心事です。

景気てこ入れには金融緩和や財政出動が必要ですが、金融緩和は商品市場に大量の投機マネーを流し込み、インフレ加速の着火剤となりかねません。

多くの金融関係者は「金融引き締めと財政緩和の政策ミックスが必要」と指摘した上で、「財政余力が乏しい国では資本逃避が起きる恐れがある」と警鐘を鳴らしています。

 菅義偉前首相の退陣とその後

菅義偉前首相が退陣表明した9月3日以降、10月 12日までに日経平均株価と円の対ドル相場は3%、10年物国債の価格は 0.5%いずれも下落しました。

原油高による景気悪化懸念や米長期金利上昇の影響が大きいですが、衆院選を控えた政治家による財政拡張論の大合唱と時期が重なるのは見逃せません。

言わずもがなですが、日本の国と地方の債務残高は国内総生産(GDP)の2倍を超え、世界最高水準です。

2022年度予算の概算要求における国債費は30兆 2362億円(うち利子および割引料は8兆7176億円)と過去最高。

財務省の試算によれば長期金利が2%台に上昇すると国債費は毎年約1兆円増加し、残存国債の借り換えが一巡した後は現在よりも年10兆円増加するようです。

日銀が長期金利をゼロ%程度にくぎ付けしているのだから2%なんてあり得ないーー。

こうした意見は当然でしょう。

政策期待に依存

しかし、自由な資本移動、金融政策の独立、為替相場の安定という3つの政策は帰立せず、どれか1つを諦めなければならないという経済理論、「国際金融のトリレンマ」が正しければ、世界中で金利上昇圧力が強まるなか、日銀だけが我が道を行くというわけにはいかなくなるでしょう。

アベノミクスがお手本としたのは、円安・低金利・財政拡大を柱とする1930年代の高橋是清蔵相の経済政策、「高橋財政」の成功の理由は、 自律的な国内政策によるというよりも、金融緩和余地の大きかった英ポンドに円をペッグ (連動) させた点にあります。

高橋や深井英五(13代日銀総裁)らは資本逃避を防ぐため、 円の信認維持にも腐心しました。

ヘッジファンドなど世界の投機家は日本から個人マネーがじわじわと海外に流出している事実を見逃していないはずです。

前回のトリプル安への対応

前回、東京市場がトリプル安に見舞われたのはコロナショックが起きた20年3月。 この月、対米株式投資は1兆4000億円の買い越しと14年以降、最大を記録しました。

同時に円相場は上旬の1ドル=102円台から下旬には一時111円台に急落。日本株より米株が有望と考える個人が、米株の急落をきっかけに円資産を手放してドルを買い、米株に乗り換えたとみられます。

「化石燃料から再生可能エネルギーへの転換にはあと 10年は必要」との見方があります。

供給制約によるスタグフレーションのリスクは簡単には解消しません。投機家に「日銀は後手に回った」と思われた瞬間、円・日本株・国債の同時売りが加速する恐れが高まります。

「グロース株とバリュー株の分類とコロナ後の投資判断は?」

世界を揺るがした新型コロナウイルスは株式市場の「二極化」を一段と促しました。

大きく進んだ2極化

コロナ対策として打ち出された大規模な財政出動と金融緩和が生み出した過剰流動性を追い風に、投資指標面で割高なグロース株に資金が集中しました。

一方で景気敏感業種などバリュー株は後れを取っています。新型コロナがもたらした生活様式の変化は、 グロース株優位をより鮮明にしました。 

在宅勤務へのシフトが加速してビデオ会議の利用者やネット通販·デリバリーの需要は一気に高まりました。

フェ時足るかの進展と今後について

急激に、デジタルを使う人が増えた影響で、今年デジタルデータの総量は激増しました。

しかし、ここに来て、グロース株は大きく下落し、バリュー株が盛り返してきています。

今後さらなるバリュー株の逆襲が始まるのか期待されているところです。

PERから判断できる要素

日本の上場企業が発表した見通しによると、2022年3月期の純利益は前期比42%の増加で気象予想の33 %増から大幅な上方修正となりました。

アナリストによる業績見通しの修正度合いを示す「リビジョン・インデックス」も8月下旬には16年以降で最も高い水準となっています。コロナによる不透明だったこと、異常に早いことが主な背景です。

現在の株価水準をどう見るかについては、株価の割高割安を分析するPERを参考にすることが多いでしょう。

PERとは

PERは「企業の最終的な儲けである純利益に対して株価が何倍か」を表すので、PERが大きいほど割高、小さいほど割安になります。

日本株について割高割安を判断する際の目安は、日経平均株価の場合、PERの標準的な範囲は14から16倍程度です。

実際に、2014年1月から2千18年2月の平均は15倍、PER14倍が下値メド、16倍が上値メドとしてよく機能していました。

PERの概念が通用しなくなる昨今

ところが、近年は2つの要因で日経平均のPERは機能しにくい状況が続いていました。1つ目の理由は2018年3月にアメリカトランプ政権が引き起こした米中貿易摩擦です。

これで投資家が慎重姿勢に傾き、PERは14倍を大きく割り込む状態が続きました。

もう一つは、コロナショックで主要国の迅速かつ大規模な財政出場と金融緩和で株価はV字回復。

実体経済に先行して株価が上昇し、PERは上値メドの16倍どころか2020年12月には1時25倍を超え、「コロナバブル」との見方も出たことです。つまりPERは投資家のマインドが冷えすぎても加熱してもうまく機能しない特徴があるのです。

時間の経過と共に株価は適正水準へと動く

こうした状況が足元でようやく修正され、2022年3月期の大幅増益を見込む企業が相次ぎ、2021年5月以降、日経平均株価のPERは標準範囲の14から16倍程度に下がりました。

2018年以降機能不全に陥っていたPERが約3年ぶりにフェアウェイに戻った格好です。

FRBやECBが量的緩和の縮小(テーパリング)に向かうこともPERの機能再開を後押しする要因になります。

金融市場に供給されるマネーが減少すると株価のかさ上げ効果が薄れ、株価がファンダメンタルズの中でも特に企業業績で評価されやすくなるからです。

 コロナ対応給付金等の財政出動

経済再開に応じてコロナ対応給付金等の財政出動が縮小しつつあることも同様になります。

日経平均株価が30,000円を回復した9月8日時点のPERは13.95倍で下値のメドとされる14倍をわずかに下回っており10月15日現在は、14.20倍です。

つまり通常であれば割安水準であると言えますが、確実に割安と判断できないリスクも残ります。

リスク要因の存在

理由は日経平均株価への寄与度が1社で5%超というソフトバンクグループの業績予想が不透明であるということです。

純利益の規模が大きいソフトバンクグループの業績動向はPERで日経平均株価の割高割安と判断に影響します。

ソフトバンクグループは、2022年3月期の純利益予想を開示していません。

このため日経平均株価のPER算出には暫定値として4.5兆円が適用されています。

一方でアナリスト予想の平均値は約1.9兆円です。

日本経済新聞社が置いた暫定値は201年3月期実績の約5兆円から1割ほど少ないものの、アナリスト予想の平均値とは2倍以上の開きがあります。

そこで、アナリスト予想値を用いて日経平均株価のPERを試算すると、今度は15.10倍で割安とは言いえなくなるのです。

仮に4.5兆円と1.9兆円の中間(約3.2兆円)を適用すれば14.59倍なのでやや割安と解釈できます。

このようにソフトバンクグループの業績予想をどう仮定するかで日経平均株価のPERを変えることには注意が必要でしょう。

 ソフトバンクグループの純利益と日経平均株価の適正水準

ソフトバンクグループの純利益と日経平均株価の適正水準を見てみましょう。

最も保守的なアナリスト予想をベースとした場合、PER15倍で約30,000円なので、日経平均株価30,000円を消して割高ではないと考えられます。

急ピッチで30,000円回復には警戒感もありますが日本株が見直される素地が整っていたからでしょう。

市場心理がさらに改善した場合はPER16倍相当の32,000円程度が上値メドとなる一方、市場心理悪化で株価が下落した場合はPER14倍相当の2万8000円程度が下値のメドのとなります。

8月には一時2万7000円を下回る場面もありましたが、当面は30,000円を挟んで上限2000円ずつを基本レンジと見ておけば良さそうです。

一方現行PERに適用されている4.5兆円が現実味を帯びるとPER15倍で32,000円を超えます。

14倍でも30,000円超で、市場心理がやや悪化する程度なら30,000円を下回らずに済むかもしれません。

こうなると本格的に30,000円台定着ともいえます。日銀は量的緩和を続ける見込みですが、日本株は業績の裏付けがあるので、決してフロックではないのです。

日本株は3万円を定着できるか

ソフトバンクグループの純利益が4.5兆円には届かなくても、アナリスト予想との中間(3.2兆円)程度の純利益が期待できる状況であれば、30,000円台がほぼ定常状態となります。

ソフトバンクグループ以外にも業績予想を開示していない企業はあり、開示している企業も多くは保守的な業績予想をベースにPERが算出されているとみられます。

ソフトバンクグループとともに日経平均株価への寄与率が高いユニクロを展開するファーストリテイリングは10月14日、2022年8月期(今期)の連結純利益(国際会計基準)が前期比3%増の1750億円になりそうだと発表しました。

ユニクロから読み解く今後の展開

国内ユニクロ事業は減収減益となる一方、海外のユニクロ事業での伸びを想定し、最高益を見込みます。

売上高にあたる売上収益は3%増の2兆2000億円、営業利益は8%増の2700億円の見通し。国内ユニクロ事業は前期好調だったハードルもく、今期は業績が一時的に低下します。

通期の既存店売上高は11%減とし、Eコマース売上高は小幅な増収の見通し。一方、中国本土を含むグレーターチャイナなど海外ユニクロ事業は新型コロナウイルスの影響が薄れて増収増益を見込むとしました。

今期の年間配当は520円(中間・期末それぞれ260円)と前期から40円積み増します。

同日発表した21年8月期の連結決算は売上収益が6%増の2兆1329億円、 営業利益は67%増の 2490億円、純利益が88%増の1698億円でした、

ファーストリテイリングのように、今後中間決算などで上方修正が多ければPERが下がり株価上昇に弾みがつく可能性もありますが、コロナ変異株の拡大などで景気回復ペースが鈍化して株価が下落するリスクも当然残ります。

PERが機能再開したとはいえ、株式市場はボラティリティーが高い状態が続きそうです。

まとめ

今回は、ここ数年で大きく株価を戻した日経平均株価について詳しく説明しました。

日経平均株価は、約30年ぶりに30,000円台を回復しましたが、まだまだ定着しているとは言えない状況です。

今後、好業績が続けばさらなる上昇は十分に期待できますが、当面はお見合いが続くかもしれません。

また、アメリカは2022年からテーパリングを開始するといわれていますが、現在、日本ではそのような話が出てきていません。

もし、2006年以来のテーパリングを行うようなことがあれば、日本株にはアメリカ株ほどの耐久性がないため大きく株価が下落してしまう可能性は十分にあるでしょう。

しかし、現在の国の政策を見る限り、当面はテーパリングを行うとは考えづらいのでしばらくは強気に株式投資を行なっても良いのではないでしょうか?

今回の記事が、今後の日本株の行方を占う参考になれば幸いです。

ぜひとも、あなたのブログが人気ブログになることを祈念します。

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